「くらしと生協」子どもの未来アクション 活動内容のご紹介
【「くらしと生協」子どもの未来アクション」【助成団体を訪問しました】
「川越こども応援パントリー」訪問レポート
訪問日:2025年10月9日(木)
場所:川越新河岸メモリードホール
2025.11.25
日本生協連では、全国の子どもたちの健やかな成長を願い、「くらしと生協子どもの未来アクション」による「子どもの貧困」支援活動への応援助成を行っています。子ども用品「すくすく応援団&Baby」の売上の一部を、貧困など子どもの問題に取り組む団体へ、2020年度から助成しています。
■活動の概要
2020年3月より二つのお寺で交互にフードパントリーを実施。時宜に応じて臨時パントリーなどを行いながら2021年10月からはプチパントリー事業を開始(月に1〜2回程度)。約1年前から川越新河岸メモリードホールでのパントリーを開始。
他方、2020年8月末には子どもたちへの直接支援の場として二つのお寺で「てらこや」事業を開始。2024年7月からは新河岸・高階地区の子ども・若者支援の拠点として、高階公民館で「高階ユースプレイス」の活動を開始しました。
「てらこや」同様、子どもの居場所・学習教室ですが、高校生や卒業後の若者など、ハイティーンの支援をも視野に入れています。そのほか、イベント事業にも力を入れ、ご利用者・子どもたちには楽しみな場、またご利用対象者やご支援してくださる方と出会う場となっています。
■イベントレポート(当日の様子)
「川越こども応援パントリー」は、川越エリアで困窮世帯にむけた様々な支援活動をされている団体です。今回私たちが取材させていただいた日の活動内容は、@食糧支援と、A喫茶店運営でした。場所は、川越新河岸メモリードホールです。
@食糧支援
私たちが到着した時には、すでに会場が準備され、ボランティアメンバーが集まってその日の活動について打合せ中でした。全員が活動趣旨に賛同している無償ボランティアメンバーとのことです。養生シートは、無償で定期的に場所提供を受けている場所を汚さないようにする配慮だそうです。
大量の食品(30種類以上)を荷ほどきし、利用者が選び取りやすい形に並べていきます。食品は、生鮮品、レトルト食品、飲料、お菓子、冷凍総菜、缶詰め、冷蔵品など様々でした。食品が主ですが、生活用品(マスクなど)、子ども用品(パズルなど)も含まれていました。すべて力仕事です。中には、ひとつあたり重さ3キロある業務用の果物の特大缶詰が10個くらい入った段ボールもあり、メンバー同士で声を掛け合って協力して運んだり並べたりしていました。
食料などは、当日来場予定の世帯数(事前アンケートで把握する)に合わせて、全員にいきわたるように品数・受け取り数を管理しています。世帯人数が多い場合にも十分な食料が渡せるよう、食品は世帯人数に応じて受け取る個数を決めています(食品の箱の前に紙を貼り、各世帯に配布できる数を記入してあります)。
開始時間になると、利用者ご家族が大きな保冷バッグをもって受取にいらっしゃいます。母親と子の2名でいらっしゃって、「どれにする?」と相談しあって選んでいる方が多かったです。当日は、15世帯以上がいらっしゃいました。
A喫茶店運営
隣の部屋では、「純喫茶メモリード」を運営中でした。子どもが注文を取り、出来立ての飲み物等を出してくれます 。パントリーで食品等を受け取った後に、利用者ご家族が隣の「純喫茶」に移動し、お茶と軽食で静かにくつろいでいる様子でした。喫茶店運営中の子供は、学校帰りの小中学生5名くらいでした。注文を取る時には、敬語で真剣な表情でした。調理室では、声を掛け合いながらにぎやかに働いていました。子どもにとっては、息抜き、友達作りの場であり、職業体験の場でもあるようです。
Bその他
この団体では、絵が好きな子を対象として、講習受講・美術展鑑賞をしに行く等の活動をされています。子ども達が描いた作品の複製は、額装し有料で貸し出しすることで社会貢献につなげ、団体の活動資金にもなっています。

代表の時野様(左)と事務局長の柿崎様
本当にヘルプが必要な人に手が届く支援を!と考えられている運営スタッフの皆さまの想いがとても印象的でした。寺子屋や絵画教室、喫茶店等の運営が、子供たちの経験になるとともに、保護者以外の大人が関わって成長を見守れる居場所になることが、子供たちや家庭の大きな助けになるのだと感じました。
くらしと生協は今後も、「子どもの未来アクション」を応援します。